思考力育成のカナメ

とある大学の先生と,思考力育成について少しメールでやり取りしました。私は以下のように書きました。

学生の思考力を育成するには

  • 授業中,ともかく考える時間をたくさん作る
  • 考えがいのある課題を設定する
  • 考えることが意味あると実感できる場を作る

に尽きると思います。

これは相手のメールに触発されて思わず書いたのですが,思考力育成の最も基本にあるのは,およそこういうところなのではないかなあと思います。

ここには意識的な知識や技能の習得は含まれていませんが,こういう環境がある中で,適宜必要性を感じて,知識・技能を学ぶでしょうし,またそういったプロセス全般を通して思考に対する態度が形成されるのではないでしょうか。

これに関してもう一つ考えたことは,大学の授業を「習得型」と「探究型」と分けたとき,探究型の授業では上記のようなことは,けっこう当たり前のように行なわれているだろうということです(たとえばゼミなど)。

とするとこれからの教育(特に大学教育)での問題は,習得型の教育の中にいかに「考える場」を作るかと,カリキュラム全体の中で意識的に,習得型と探究型の教育をいかにバランスよく配置していくか,ということではないかと思いました。