質問書と批判的思考

とある研究者の方に抜き刷りをお送りしたら,「先生は「質問書」と「批判的思考」とをどのようにつなげているか」,という質問的なご意見をいただきました。

いわゆる質問書のたぐいは,批判的思考力の育成という意味では,あまり有効ではないのではないか,と最近感じています。結局質問は,教員が答えて終わりなわけで,あれはあくまでも,ある内容を教え込むときの補足的な手段以上のものにはなりえないのではないか,と思っています。

私はもっと,教員と学生が対等な立場で対話が起きるような方法をじっくり行うしかないのではないか,と思っているのです。今後の検討課題です。

#なお,疑問をもつということは大事なことだと思いますので,問題は「質問書」という方式のもつ弱点をどう補うかですね。あと,2007年現在思うことは,「教員と学生が対等な立場で対話が起きる」ためには,方法論上の工夫をそうとう行う必要がありそうです(というか,どうすればそれが可能なのかは,今の私には分かりません)。