2011-01-01から1年間の記事一覧

アクティブ・ラーニングと批判的思考教育

今日,たまたま「アクティブ・ラーニング」という語に出会いました。早速検索してみたところ,溝上(2007)*1という,大学における実践を概観した論文がありました。それを読んで,批判的思考教育と関連させて考えたことをメモ書き的に書いておきます。まず,…

意思決定について(7)−落ち穂拾い

意思決定について最近考えたことはだいたい前回で書き終わったのですが,せっかくなので,これまでに引用しなかったけれども読んだ本について触れておきましょう。そういう本が2冊あります(これ以外にも心理学書の意思決定の章を参照したりもしてはいるの…

意思決定について(6)−建設的な対立と合意を生み出す

前回,「探求型の意思決定」を紹介しましたが,ではそれは具体的にはどのように行えばいいのでしょう。そのことについては,『決断の本質』にありましたので紹介します。なおこの本は,たまたまアマゾンで買ったのですが,著者は,前回紹介した「プロセス重…

意思決定について(5)−プロセスとしての意思決定

すっかり間が空いてしまいました。この間に東日本大震災が起き*1,また私的にも大きな出来事がありました。が,そろそろ考えを続けていこうという気になりましたので書きます。前回,「ビジネス系意思決定論と学術系意思決定論の違い」ということを書きまし…

意思決定について(4)−KT法

昨日紹介した『意思決定入門』のベースになっているKT法について知るために,『新・管理者の判断力─ラショナル・マネージャー』(ケプナー&トリゴー 1985 産能大学出版部)を読んでみました。新・管理者の判断力―ラショナル・マネジャー作者: C.H.ケプナ…

意思決定について(3)−意思決定における目的・目標の重要性

昨日紹介した『意思決定入門』(中島 一 1990 日経文庫)の第二版である『意思決定入門』(中島 一 2009 日経文庫)は,ほぼ原型をとどめない大幅改訂がなされており,私が初版に感じていた問題がいくつか解消されていました。意思決定入門 (日経文庫)作者: …

意思決定について(2)−『意思決定入門』(中島, 1990)

昨日,「ビジネス系の意思決定関連本で,決定部分についてはほとんど焦点が当たっていないものもある」と書きましたが,それは,『意思決定入門』(中島 一 1990 日経文庫)を念頭に置いていました。 この本の筆者は,ケプナー・トリゴー(日本)株式会社の…

意思決定について(1)

最近,「意思決定」というものを自分の中で位置づけようと考えているのですが,なかなか考えがまとまらないので,久々にこの場をメモ代わりに書いていきたいと思います。まず確実にいえるのは,「意思決定(decision making)とは,ある複数の選択肢(alternati…