批判的思考,2つの教育戦略

3年前のメールを読み返していたら,批判的思考の教育戦略としては,大きく2つあるのではないか,ということを書いていました。

一つは,批判的思考を「特殊なスキル」として教育することです。兵庫教育大学の宮元さん*1の言い方でいうならば,"Do the Critical Thinking",あるいは,"Teach the Critical Thinking",という戦略ですね。

もう一つは,「(分野によっては)誰でもやっていること」として批判的思考を導入することです。この場合は,やっている分野からやっていない分野にいかにスキルを転移させ,適用範囲を広げていくか,ということになります。あるいは,その場に最適なスキルをいかに自分で気づいたり考え出したりするか,というものも,おそらく同根の考えでしょう(と思うのですが,自信はない)。

なお宮元さんは,上の"Do the Critical Thinking"に対するものを,"Think critically"と述べていますので,私の2分類とは少し違うようです。では宮元さんの考えは私の考えの中にどう位置づけられるのかとか,この2分類以外にはないのか,という点については,今後の検討課題ですね。