スポーツ選手の批判的思考

先日と同じく,「日経BP記事検索サービス」でみつけた記事より。

日経ビジネスアソシエ』誌の2008年6月3日号の特集「ロジカルシンキング」の中に,批判的思考の語が使われていました。「私の思考法 為末大氏(プロ陸上400mハードル選手) 常識を疑う思考法で驚きの発想を生み出す」という記事です。

為末氏は次のように語っています。

これまで通説とされていた常識を徹底的に疑ってみました。すると全く違う走りが見えてきました。それが「ももを上げず,すり足のようなイメージで走る」「ハードルの上で休む」といった,通説を覆す発想につながったのかもしれません。(p.57)

ここでは直接には批判的思考という語は使われていませんが,彼が語ったことが図式化されているところで使われています。

常識を疑う思考プロセス

常識(自分の今までの技術も含め)を調べる
         ↓
疑問(本当にそうなのかと疑う・批判的思考
         ↓
仮説(もっと自分に合った走り方があるのでは)
         ↓
      検証・修正

ちなみに為末氏については,以前にも「スポーツと思考」というエントリーで触れています。彼は本当に考えることを重視しており,そして成果も出しているようですね。