拙著の感想
拙著『最強のクリティカルシンキング・マップ』への感想をいただきましたので,2件紹介します。
まずは,筑波大学(元お茶の水女子大学)の内田伸子先生。本をお送りしたところ,「一気に拝読しました。感銘を受けました(^-^)」とのことで,次のような感想をいただきました(一部のみ抜粋)
★鮮やかなスキーム「クリティカルシンキング・マップ」を提示された点;
全体の論展開の道筋を照らすカンテラの役割を果たしてくれています。★六色クリシンのスキームの提案;
素晴らしいアイディアです。クリティカルシンキングの理論的支えになるご高著の山場ですね。
この6色を思い出せば、自分がどこにつまずいているかを対象化できます(^-^)V
日常生活でも使える!と思いました。
このほかにも,「クリティカルシンキング」という用語について,思考停止にならない授業について,批判的読解についてなど,長文の感想メールをいただきました(恐れ多いことです……)。
特に上に引用させていただいた2点は,書きながら迷ったり悩んだりした点だったので,評価していただき,安心しました。
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次はネット上の書評。「ビジネス書の杜」さんが,「こんなクリシン本が欲しかった!」というタイトルで書いてくださっています。
クリティカルシンキングという思考法は、非常に幅広い。書籍のモチーフでみても、哲学からビジネス、生活といろいろな分野を扱っている。また、思考法としてみても、ロジカルシンキングもあれば、洞察もある。
つまり、ロジカルシンキングとか、ラテラルシンキングとかと異なり、クリティカルシンキングというのは思考法の一般的な名称に近く、それ故に、考える内容に応じて、自分なりのクリティカルシンキングを見つけることが重要である。
と常々思っていたのだが、同じことを考える人がいるのだと思って感動した。
〔中略……ここには本書の概要が簡潔にまとめられています〕
最後は、学びを深めるということで、フレームワークを超えて、考える方法を提唱している。こんな本が欲しかったという一冊。
本書の発売が5/23で,この書評が5/28付けなので,早い時期に手に入れて短い期間で読んでくださったようです。内容も,「感動した」「こんな本が欲しかった」と,ありがたい言葉が書かれています。
クリティカルシンキングというタイトルの本が世に出回り始めて15年ほどになりますが,本の内容がいくつかのパターンに収まっているなと感じていたので,そうではない本を,ということで作りました。そういう意味では,私自身,「こんな本が欲しい」(こんな本が必要)と思って作ったのです。
また,昨日のエントリーでも書いたように,世のクリシン本の少なからぬものが,表面的なツールの使い方や考え方の紹介にとどまっている印象を受けていました*1。
そこで本書では,クリシンといっても「いろいろある」ことを理解してもらったうえで,「根本にあるもの」も理解してもらうことで,「自分なりのクリシンを見つける」ことが手助けできるようにと思って作っています。
こちらも,本書の趣旨を十分に理解して書いてくださっているようで,とてもありがたい書評だと思いました。
*1:昨日取り上げた講座に関しては,一部のみが紹介された記事なので,そこで「とどまっている」かどうかは分からないのですが。しかしあの記事だけを読んだ人は,ああいう形で考えることがクリシン,と思っても不思議ではないでしょうね